201×年12月××日『Areyou...鮎ピアノコンサート』
コンサートの始まりを告げるブザーが鳴る。
会場の照明が消え真っ暗な中
舞台のピアノだけにスポットが当たり
ピアノの音色が静かに響く。
オープニングの曲は”Dream”
夢のような時間が始まる。
そして
Farmemoryの演奏が始まると
舞台はいっきに明るくなり
オフホワイトのドレスに身を包み
ピアノを演奏する鮎の姿が現れた。
会場には、ため息がもれ
どよめきがおこった。
「ほぉ~~~~~」
ヒソヒソヒソ....
「あれが鮎?」
「画像とだいぶ違う」
「詐欺だわー」
ザワザワ・・・
3曲目の演奏が始まった。
「Painfulness of my heartだ!」
「この曲一番好き!ともかく聴こう」
「切ない・・・色んな事を思い出す。。」
「オレも、しんどい時にこの曲をYoutubeで見つけてさぁ、」
みなとみらいのホールに
それぞれの切ない思いや思い出が広がっていく。
そして4曲目。
舞台の照明が赤色にかわった。
Jealousy heartが始まると
鮎の白いドレスも赤に染まり
激しく心をゆさぶる旋律が流れた。
鮎の指先が鍵盤の上を激しく移動する。
ジェラシーを感じる演奏が終わると
照明は温かい色に変わり
会場一面に大きな水玉が
ゆっくりと回りだした。
優しい音色で
Place of peacefulness の演奏が始まった。
「わぁ~!この曲、生で聴きたかったんだ!」
「え、この曲聴いたことない・・」
「ファーストアルバムに入ってるよ?」
「え~!?そうなの?売り切れで買えなかったんだよね~」
「きっとまた再販されるよ」
「優しい曲・・けど・・なんか切ない・・涙」
そして次の曲が始まった。
Fallen angels dance
見えない堕天使たちが宙を舞っている。
「この曲も、知らないや」
「これもファーストアルバムに入ってるやつだよ」
「ゆーちゅーぶにもアップされてないよね?」
「Warmthのアルバムいつか再販されるよきっと」
「堕天使のワルツかぁ・・かっこいいー」
客席ではそんな会話が飛び交っていた。
そして6曲目。
激しく降り続く雪ような照明が客席を包み込んだ。
Impure snowの演奏が始まると
切なく激しい旋律に
鮎サウンドファンは引き込まれていった。
鮎のオモシロトークタイムは特になく
いっさい笑いナシで第一部が終了した。
~只今より10分間の休憩です~
会場の照明が明るくなると
再び会場にどよめきとざわめきが広がった。
客席のあちこちで話し声が聞こえる。
「Ayu sound やっぱイイわー」
「第2部は何を弾くのかなぁ?プログラムってないのかな」
「予算がなくてプログラムまで作れなかったらしいよ」
「そうなの???」
「この会場を借りるのに貯金を全部はたいたらしいし」
「もう明日からケーキも食べれないって鮎ブログに書いてあったの見た」
「鮎ちゃんって、いくつくらいなんだろう?」
「プロフには170って書いてあったよ」
「身長じゃないよトシだよ年」
「あーー」
「ハタチじゃないことは確かだね(爆)」
「第二部もすごい楽しみ!」
「夢の浮橋、歌ってくれたりしないのかなぁ」
「けんさんゲストで雨のみなとみらいとか歌いだしたら笑えるよね」
「ウケる~(爆)」
「mail 聴けるかなぁ・・」
「solitude 聴きたいなぁ・・」
「この際、鮎がデブでもババァでも曲が聴ければいいよね!」
「だね~!」
「3枚目のアルバムも絶対買おうっ~っと」
「だね~!」
「やっぱ鮎サウンド、いいわー」
「だね~!」
ブーーーーーーーーーーーーーーーー
第二部が始まるブザーが鳴った。
切なさであふれる第二部の開幕....